2013年1月27日日曜日

火目の巫女

ではとりあえず今回の電撃小説大賞のからいきますか。

��あらすじ(公式)~

その国は、“化生” と呼ばれる異形の怪物に脅かされていた。
化生に対抗できるのは、「火渡」 という弓を預かるただひとりの “火目” だけ。

火目を目指すものたちが集う、宮中の火垂宛──。
そこには “御明かし” と呼ばれる三人の火目候補、化生に村を焼かれた伊月、どこか謎めいた盲目の佳乃、無邪気で才能溢れる常和がいた。
化生との遭遇と戦い、火垂宛からの脱走。
三人はさまざまな苦難を経験し、時に諍い、時に助け合いながら絆を深めていく。

そんな折、化生の勢力が増し、当代の火目の衰えが囁かれるようになった。
そして伊月は、御明かしと化生の奇妙な共通点を見つけるが……。

何というか、電撃には珍しいタイプだと思います。というよりこの手の作品は読んだこと無いなあとか思ったり。弓を放つシーンの描写とか悩み苦しむ主人公の心中とかの描写はよく書けていて、この作者の実力の高さを感じました。また、伊月、佳乃、常和の三人のキャラの書き分けはとてもよくできていてよかったです。

ただ、ストーリーがちょっと個人的には・・・orz

何か足りないような気がする。化生と御明かしの関係とか、豊日の正体とかの重要な部分がさらりと流されている辺りだと思いますけど。あとは詳細な舞台設定とか。

とりあえず言っておくとこれは激しくバッドエンドです(つーかあのラストでハッピーエンドといえるのか?)。だからバッドエンド嫌いの人にはお勧めできないかも。

このラストへ持って来るにしても、シリーズか上下巻か終わりのクロニクルのような常識外の厚さでもっとその過程を詳しく描いて欲しかった。もしそうだったら間違いなく五つ星だと思う。残念。

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